代表挨拶・メッセージ
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代表挨拶 鈴木みゆき
独立行政法人国立青少年教育振興機構に「絵本専門士」という資格が誕生してから、すでに10年以上が経ちました。この資格は、絵本に関する高度な知識と技能、そして豊かな感性を備えた専門家に与えられるものです。約50時間に及ぶ講座や事前・事後課題、そして最終審査を経て取得する、大変意義深い資格です。しかしながら資格取得は到達点ではなく、むしろ新たな学びと実践の出発点です。 絵本は毎年多くの新刊が生まれ、生まれて間もない赤ちゃんから高齢者まで、幅広い世代に親しまれています。IT化やDXが進む今だからこそ、リアルで応答的な「絵本と人とのつながり」を大切にしていくことが、これまで以上に求められていると感じています。 私は「絵本専門士」の皆さまに、次の三点を期待しています。 第一に、絵本の特性を十分に理解し、子どもや保護者はもちろん、高齢者や外国籍の方々にもその魅力を発信し、絵本を通じて地域をつなぎ、盛り上げていただきたいということです。「絵本専門士」がいる図書館や幼稚園、保育所、こども園などが、地域の読書活動の基点となり、その存在意義を広く伝えていくことを願っています。 第二に、絵本から幼年文庫、児童書へと、読む力・聴く力をつなげていく役割を担っていただきたいということです。読書は絵本から始まりますが、その後の読書(幼年文庫や児童書等)の芽を育て、“あなたとともにある存在”としての読書の力を伸ばしていくことが大切です。 |
第三に、「絵本専門士」自身が学び続け、スキルアップを忘れないことです。資格は取得して終わりではなく、磨き続けることで輝きを増します。学び合い、交流し合い、それぞれの持ち味を活かしながら、さらなる成長を目指していただきたいと思います。 また、「絵本専門士」の妹分として誕生した「認定絵本士」も同様で、両者が出会い、連携し、ともに学ぶ機会はまだ多くありません。国立青少年教育振興機構が2025年に示した「絵本専門士将来ビジョン」では、両資格の養成の充実と活動の拡大が明記されています。 そこで今回、私たちは「絵本専門士」とともに新たな団体を立ち上げ、「絵本専門士」「認定絵本士」のスキルアップと活動の充実を図っていきたいと考えております。絵本を愛する皆さまとともに、地域に、そして社会に、より豊かな読書文化を育んでいければ幸いです。 |